こんにちは。
大きくドラマチックなフラワーアレンジメント教室。ブーケット パフュームの相沢 知美です。
フラワーアレンジメント教室の肝ともいえる「フラワーデザイン」ですが
まだ経験の浅いフラワー講師の方も。
少し長くなってきたフラワー講師の方も
「はっ!!アイデアが思い浮かばない!!」
なんて焦ったご経験があると思います。
「今まで、湧き出るように次から次とアイデアが湧いてきたのに!!」
「先月はこのデザインだったし、去年のこの月はこの事を課題にレッスンをしたし・・・」
もう、頭の中は真っ白。
引き出しも空っぽです(笑)
実は、私にも経験があります。
私は花の仕事を携わり、25年以上になります。
勤めていたホテルの生花店では毎週違うデザイン、色合わせで館内を飾り
ブライダルフェアーでは毎度違うデザインのブーケを作っていました。
今はドラマチックをテーマとしたフラワーアレンジメント教室の講師として季節のお花を組み合わせたり
造形的デザインを使い、花あしらいの技法をお伝えしています。
どちらかというと、デザインわ考えるのが好きで
ポンポン自然と出てくる方です。
それでも、何度かあるのです
「何も思い浮かばない~~」という時が。
そして、そんな時に無理無理作った作品はどうもイマイチ。
なんとなく納得のいかない作品になってしまいますし、
そんな風にその場をやり過ごしたレツスンでは、折角レッスンを楽しみに来てくださっている生徒さん達にも申し訳ないです。
では、そんな最悪の事態を招かないよう
フラワーデザインに行き詰り、デザインが思い浮かばない時、どうやって脱出したら良いのか
一つの方法としてお話しをしたいと思います。
実は、ヒントは身近な所にあります。
それは、自分の今までのレツスンの作品を見返してみる。
という、方法です。
それは、何年か前のレッスンの見本の写真が良いでしょう。
今より未熟だったころの作品を見てみると
「あ、このデザインはここをこうした方が良かったな」
「ここの活け方はこんな風にしたらもっと良かったな」
など、当時は100パーセント完璧!!と思った作品も
成長した貴方が見ると、また違い視点に気づくはずです。
そして、それは生徒さんも同じです。
当時の貴方が教えているのですから、その生徒さんにとっても課題のはずです。
だからその事を課題としたデザインを考えればそのレッスンはとても意味のあるものになります。
ただ、「あれ?このデザイン、前にもやったな~」と思われては生徒さんのレッスンへの「ワクワク感」が「ガッカリ」とちょっと期待を外してしまうので
そこは工夫が必要です。
例えは、色合いが今一つだったな~と思うなら、今度は色合いについてレッスンしてみてはいかがでしょうか。
悪い例として、今一つの作品を見せて、「この色合い、皆さん如何ですか~? 私はこのアレンジを見ても気持ちが華やいだり、ときめいたりしません。では、何を変えたら秋らしく(その時の季節で)なると思いますか?」
と、話しながら、花を抜いたり、足したりしながらその変化を見せてあげるのです。
同じように、「このアレンジをもっと高級感のあるラグジュアリーな作品にしたいのですが、どうしたら良いでしょう・・・・実は、この子がお邪魔だったのよ~」なんて
言いながまた、抜いたり、足したりしてあげる。
ここで、皆さん、思い出して欲しいのですが、こんな言葉を生徒さんから言われませんか?
「先生はどうしてそんな素敵な作品が出来るんですか?」
「先生はどうやって作品を考えるのですか?」
皆さんのお教室に通ってくださっている生徒さんは、先生の作品が好きで来て下さっていると思います。
だから生徒の皆さん、貴方の頭を覗いてみたい(笑)
そして、貴方の手をマジックの様だと思っているのです。
だから、このレッスンでは貴方の頭の中を少し見せてあげるのです。
そして、この作品の色の変化を見せてあげるだけで、生徒さんは先生が作り出す作品の
ヒントに触れる事が出来て、とても感動をすると思います。
そんな変化を1つの作品から2つ3つ見せてあげるだけでも
生徒さんにとっては十分勉強になるのです。
最後にレッスン終了までの時間を使って例題としてお見せしたアレンジの中から1つ
例えば「では、最後にラグジュアリーな作品を作りましょう~」と、小さ目の作品を作り
その感動をお持ち帰り頂ければ、きっと生徒さんはその作品を見る度にレッスンで聞いた先生の話を思い出し感動がよみがえってくることでしょう。
レッスンは決してカリキュラムを学ぶだけのもではなく
先生のエッセンスに触れる事が、生徒さんにとってはとても嬉しい事なんだと思います。
他にも、シーンを設定してレッスンを提供するのもお勧めです。
それは、「いつもお世話になっている年上の方に小さくて高級感のあるお花をあげたい時」や
「久しぶりに会う友達とランチをする時に渡したいお花」というシーンもお勧めです。
なかなか会えない友人と数年ぶりに会う事、きっと皆さんにもあると思います。
そんなとき、友人の手作りのお花をもらえたら貴方だったら感動しませんか?
では、まず、前者からお話ししましょう。
実は、花屋さんではこのご要望が意外と多いいのです。
理由は様々。
受け取る方がお持ち帰りしやすいように
または、飾りやすいように・・・などです。
この2つの理由からお勧めなのですが、もっと深い理由は
今まで、何度かお花をもらったことのあろう方には、今までもらった事のないお花が喜ばれるのです。
例えば、胡蝶蘭が入っているアレンジメントなど、例え1輪、2輪でも高級感が出ます。
他に合わせる花は季節の花で十分です。
出来れば、ボックスアレンジだとお花も少なく出来るので
その分、バラを入れて更に高級感を出す事が出来ます。
「ボックスアレンジは定番になりつつありますが、実際ギフトでもらう事はなかなかないのでお勧めです」と、
一言添えるだけで、よりこのシーンに「相手に喜んでもらえるギフト」というテーマが伝えられると思います。
この、シーンで大切なのは「今まで見た事の無い感動を相手の方にプレゼントをする」事。
その提案をしてあげるのです。
そして、後者の「久しぶりに会う友人とランチをする時に渡したいお花」
皆さんもありませんか?
2~3年振りに友人に会う事。
遠くに住む友人。なかなか時間が合わず数年に1度しか会えない友人とのランチ。
では、ここで提案してあげたいのは
「今日を楽しみにして、貴方の事を思って作ったのよ」という気持ちを伝える事です。
その気持ちが伝えかたとして、例えば、花言葉を使ってレッスンをするととても内容が深くなります。
ダイヤモンドリリー、ネリネの花言葉は
「また会う日を楽しみに」です。
ライラックは「大切な友達」です。
このようにレッスンでは「友情」にまつわるその時期の花をメインとしてデザインを考え
ギフトを通して、花について貴方の思いを伝える事です。
それは、綺麗なく花が好き、花は癒されるから好き
という所から、「花にはこんな魅力があるんだよ」
「こんな所が素敵なんだよ」と、先生の考えに触れる事が出来ます。
それは、先ほどの同じ
先生の事が好きで通ってくださっている生徒さん達は貴方の事をもっと知りたいはずなのです。
憧れの貴方の考えに触れたいのです。
そして、実践的な事をレッスンすると生徒さんにとっても「今度プレゼントしてみたい」と人の為にアレンジをする楽しさを伝えられるのです。
もし、このレッスンのデザインが目新しくなかったとしても
カリキュラムとして形を綺麗に作ることを目的とした時の先生の話と
このお花でこんな気持ちを届けよう。そしてそれが出来る花の魅力を話すのでは内容が全く違ってきます。
そして、この話を聞いたとき、憧れの先生に近づけたと生徒さんは喜んでくれると思います。
今回、このブログで書いた内容は
実際、私がやってきたことと、
そして私にもいる憧れの先生に対して
私が何を求め、何に喜びを感じているのかを振り返りながらお話をさせていただいた
いわば、講師としての生徒としての立場にたっての実体験です。
フラワーアレンジメント教室は勿論技術を学ぶところです。
でも、ただ技術だけを教える所でもない、と私は思っています。
生徒さんにとって為になる話をしてあげる
花の魅力を伝えて、花をもっと好きになってもらう
貴方のエッセンスに触れて楽しんでもらう所であれば生徒さんの楽しいという気持ちもきっと増すと思います。
デザインに行き詰った時は、いつものカリキュラムの様なレッスンでなく
いつもと違うレッスンで生徒さんを楽しませてあげるのもよろしいのではないかと思います。
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