こんにちは。
横浜市泉区 大きな花に特化した造形フラワーアレンジメント教室
ブーケットパフュームの相沢知美です。
本日は
【枝物】フウセントウワタは鮮やかグリンの大きな枝物。夏から秋のフラワーレッスンにおすすめの花材
というタイトルでお届けします。
フウセントウワタとはどのような花か
-原産地
南アフリカ。カガイモ科。園芸用は1年草です。
-学名、別名
一般名:フウセントウワタ(風船唐綿)
学名:Gomphocarpus physocarpus
別名:フウセンダマノキ(風船玉の木)
-フウセントウワタの姿
白い花の後に黄緑色の鮮やかな実が切り花として出回っているフウセントウワタです。
白い花は小さく可愛らしく、エキゾチックな雰囲気もありとても魅力的ですが残念な事に切り花として出回っているのは実になった状態です。
大きさは枝の先は小さく、枝の下は大きくと枝の場所によって生育経過が変わり、その為大きさも4㎝~7㎝と個体差があります。
この実はホオズキの様に枝にぶら下がるようにしてつきます。
その為枝を振ると実が揺れ、その姿も可愛らしいのが特徴です。
球体の実は全体にトゲの様な細かい突起がありますが実際は先端を触っても痛くありません。
風船カズラと似てますが風船カズラはこの突起が無いのが見分けるポイントになります。
どちらも風船の様膨らみ、丸い実を手の中で弾ませたくなるる可愛さがあります。
(残念ながら、本当の風船のようには弾みませんが)
-フウセントウワタの中は?
フウセントウワタは実が成熟すると縦に避け、中から種が出て飛散します。
この種には光沢感のある冠毛が付いており、タンポポと同じく種が風に吹かれて飛んでいくという仕組みです。
原産地の南アフリカではこの冠毛(ガクが変化した毛)をクッションの中身に使うそうです。
-毒性のある白い液と水あげの関係
枝を切ると切り口から白い液が出てきます。この液は切り口をふさいでしまうという植物の特性があります。
その為水あげの時は水切りした際に切り口から出る白い液を水で流してからオケ(花瓶)に入れます。
また、この白い液には毒性があり目に入ると角膜炎を起こす可能性があり、肌の弱い人は皮膚に着くと痒さを感じる事もあるのでご注意ください。
-花言葉
花言葉は花と実で変わります。
花は「隠された能力」。実は「いっぱいの夢」
どちらも希望に満ちた花言葉で、このフウセントウワタで誰かの背中を押したい時に送りたい花言葉ですね。
-出回り時期
8月~11月に出回ります。
8月9月は鮮やかな黄緑色でフラワーアレンジメントを華やかにしますが、10月からは赤く紅葉した実が出回ります。
時期によつて色の違うフウセントウワタでまた違った印象のフラワーアレンジメントを楽しむ事が出来ます。
葉から悪くなるので場合によっては葉を落として使うと良いです。
-上手なフウセントウワタの選び方
フウセントウワタは実が熟してくるとぶっくら膨らんだ実が次第にしぼんできて、まるで空気の抜けたビーチボールの様になります。
選ぶ時はパンパンに膨らんだ実を選んでください。
フウセントウワタを使ったフラワーアレンジメント
鮮やかなグリンのフウセントウワタとビビットカラーの蘭とオミナエシを合わせた夏のフラワーアレンジメントです。
輝く太陽の様に明るいインパクトのあるフラワーアレンジメントです。
秋の花を合わせたフラワーアレンジメントです。
フワフワと風に飛んでいきそうなフウセントウワタから秋風を感じるフラワーアレンジメントです。
フウセントウワタのアレンジメントのポイント
花が詰まった印象だとこのフウセントウワタのエアリー感が押しつぶされてしまいます。
実が空間に埋もれてしまわないように他の花より長く使う
又は全体的にフンワリと活けるとフウセントウワタの魅力を活かすことが出来ます。
とても面白いフォルムなのでアレンジメントを見た人がこのフウセントウワタに興味を持って
楽しんでもらったり、驚いてもらったりと感動を与えられたら嬉しいですね。
実と実の間がある為切り分けしやすいく、小さなアレンジメントから枝をそのまま使った大きなアレンジメントまで使う事が出来ます。
また、花合わせもどんな花とも良く合います。
百合、ダリアのような洋花から、菊などの和花までと幅広く合わせる事が出ます。
また、色もグリンなのでどんな色とも馴染みますが、鮮やかなフウセントウワタとダークな赤や紫などトーンの低い色と合わせる時は深緑の葉など入れる事をおすすめします。
鮮やかな黄緑、深い色とを深い緑で色を繋ぐイメージです。
パステル色とも相性が良いです。優しい印象の秋のフラワーアレンジメントになります。
おわりに
夏は鮮やか黄緑色で涼しげに、秋は紅葉しシックに。移り行くドラマチックな姿と、人を寄せ付けるのを拒むような刺々しい(実際は痛くありませんが)花姿。
花の様な華やかさは無い物の、この実の魅力に引き寄せられてしまいます。
私も初めて見た時はとても面白い実だととても驚いたのをぼんやりとした(もう何十年も前なので)記憶の中にあります。
また、フウセントウワタを抱えると実が揺れ動く、実と実がぶつかり合い小さくカサカサという音がします。
今、このブログを書く私の手元にはありませんが、そんな記憶の音が耳元でします。
他の植物にはない魅力がたっぷり詰まったフウセントウワタです。
手に取って沢山の魅力を確かめてみては如何でしょうか。
最後に大きな花のレッスンの作品(上の作品)をお持ち帰り用に小さなアレンジメントに作り変えた花をご紹介します。
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4月~9月「ライジングSeason」
植物の生命力や、逞しさなどを表現していきながら、枝ものや、大きな花、葉などを使い造形的なダイナミックな作品をご用意しております。