こんにちは。
横浜市泉区 大きな花に特化した造形フラワーアレンジメント教室
ブーケットパフュームの相沢知美です。
本日は
【秋の花 ダリア】スプレー咲きのダリアで華やぐ秋のフラワーアレンジメント
と言うタイトルでお届けします。
秋の花。スプレー咲きのダリア
こちらのダリアはスプレー咲きのちょっと珍しいダリアです。
よく花屋さんで見かけるダリアはこぶしサイズから手のひらサイズの大きさですが
こちらのダリアは直径3~4㎝程の小さな小さなダリアです。
1本の枝に1輪の花と蕾が1個~2個ついています。
初めて見た時、丸くコロンとした花姿が可愛らしく感動したので
今回は皆様にスプレー咲きのダリアをご紹介しようと思います。
スプレー咲きダリアの魅力とは
丸い花が小さくポンポンと咲く様子や、動きのある蕾も可愛らしい
人は何故、可愛い花を見ると嬉しくなるのでしょうね。
サーモンピンクの花びらに、中心が黄色くとても可愛い色合いなのも気に入りました。
今回はこちらのダリアを使い、大きいアレンジメントを作りました。
黄色、オレンジ、茶色など秋色の花とも良く合い、秋らしいフラワーアレンジメントを作る事が出来ました。
例えば、こちらのアレンジメントをご覧いただくと、ナチュラルカラーのパンパスに、黄色のピンクッション、シックなピンク色のフジバカマ、そして茶色のドラセナなどを合わせてみました。
また、花と花器との相性も大切です。
何故ならフラワーアレンジメントは器も含めて1つの作品と考えるからです。
今回使用した茶色の花器とサーモンピンクの花とも相性が良ですね。
このスプレーダリアには大輪のダリアの様な華やかさはありません。
特に手のひらサイズのダリアは花の女王と言われるくらいの貫禄ある美しさを感じますが
このスプレー咲きのダリアには、そんな華々しい印象はありません。
しかし、このスプレー咲きのダリアにこの花ならではの素朴な可愛らしさがあると感じました。
さて、フラワーアレンジメントでは、アレンジメントの花材を用意する時は様々な大きさの花を使うと花のメリハリが出ます。
例えば、メインの花(今回は黄色のピンクッション)
オアシスを埋める小花(今回はピンクの小花)
そして、華やかさを出す小花(今回は実物)
サブメインの花(今回はスプレーダリア)で構成するとバランスが良くなります。
スプレーダリアに似たスプレーマムとの違い
このスプレーダリアを最初に見た時はポンポン咲きのスプレーマムに間違えてしまう程良く似ています。
しかし、葉の形や、茎の硬さ、そして花の咲く向きなどから違いが分かりました。
例えば、スプレーマムの葉は周りがギザギザと切れ込みがあります。
しかし、このダリアの葉にはそのギザギザした切れ込みがありません。
また、スプレーマムの茎は繊維質で硬いのが特徴です。
ダリアの茎の場合は中が空洞です。
そして花の向きにも大きな違いがあります。
スプレーマムは上に向かって咲きますが、ダリアは正面を向いて咲きます。
このような葉の切れ込み、茎の硬さ、花の咲く向きからスプレーマムとダリアの違いを見分ける事が出来ました。
スプレーダリアの水あげ方法
スプレー咲きのダリアを長く楽しむには、水あげを丁寧にしてあげる事が大切です。
一般的な花は水の中で切り口を2㎝程切り戻します。(切り口は斜めにします)
しかし、スプレー咲きのダリアや、一般的な大輪のダリアは、通常の水あげ方法では花が長持ちしません。
ダリアはお湯の中で切り戻すという「湯上げ」をします。
この湯上げをする時も切り口2㎝上を斜めに切ります。
そして、しばらくお湯につけると茎の中から茎がと気泡が出てきます。
詳しくはこちらからコツや注意点などを学んでいただけます。
ダリアの上手な生け方とは
先日、ダリアを使ったフラワーレッスンをした時の生徒さんからの質問で
「ダリアの花の向きをどのように使ったら良いか」というご質問がありました。
その時は大輪のダリアでしたが、今回のスプレー咲きのダリアでも同じ事が言えるので、皆様にもお話をしたいと思います。
バラやガーベラなどほとんどの花は上を向いて花を咲かせます。
しかし、ダリアの花は大輪でもスプレー咲きでも正面を向いて花が開きます。
まて、ダリアの花はバラやガーベラなどとは違い、花の付け根(花首)が曲がっています。
他にも百合などもそうですね。上を向いているのもありますが、基本的に正面を向いて花が開きます。
このような正面に向いた花をアレンジメントに使う時、茎の傾く角度で花が下を向いてしまいます。
それでは、この花の可愛らしさを見る事が出来ないので、必ず花が見えるように生けてあげましょう。
特にアレンジメントのサイド(両脇)や、低い位置に活ける時は注意が必要で、花が下を向いてしまい難しく感じると思います。
では、どのようにしたら難しい場所に花を活ける事が出来るのでしょう。
そのコツと方法は、花の向きを見ながら丁寧なアレンジする事。
そして、その経験を積む事しかありません。
従って、花を切る前に1本1本花の向きを確認し
更にアレンジメントに当て、その配置でどのように花が見えるか
どの位の長さで切ると良いか。花の高さも確認しながら長さを決めると失敗無くアレンジする事が出来ます。
大切なのは「この花を綺麗に活けてあげたい」「この花の可愛らしさを活かしてあげたい」
と、花を綺麗に生けてあげたいという愛情が大切になります。
ちょっと難しく感じるでしょうが、このよう難易度の高い花に触れる事は大きな経験になります。
このスプレー咲のダリアに限らず、花によってアレンジのコツが変わります。
沢山の花に触れる事はフラワーアレンジメントのスキルアップでは欠かせない事です。
そして、そんな難易度の高い花でもチャレンジをし、上手に挿せるようになった時
「フラワーアレンジメントが楽しい」と感じ
更に、自分自身でも成長を感じる事が出来れば、フラワーアレンジメントへの自信と繋がる事でしょう。
是非頑張って、沢山の花の触れて頂きたいと思います。
おわりに
秋が旬のダリアの花は大変人気の花です。
特にこのスプレー咲きのダリアを見ていると、心の中で花がポンポン弾み、楽しい気分になります。
そんなスプレー咲きのダリアを今回はご紹介させて頂き
花の特長や、アレンジメントに使う前の下準備として重要な水あげ方法。
そしてダリアの花の向きを活かした花の生け方をご紹介してきました。
花が豊富で賑やかな季節。花屋さんでは沢山の種類のダリアが並びますが、このスプレー咲きのダリアには必ずしも出会えるとは限りません。
もしかしたら探しても見つからない。なんてことも想像できます。
そのため、もし花屋さんでこの小さく可愛いスプレー咲きのダリアを見つけたら、それはもう「出会い」です。
花との出会いも大切に、このスプレー咲きのダリアの魅力をご自身の手で実際に触れ、感じていただけたらとても嬉しく思います。
そして、ご自身のフラワーアレンジメントの未来の為にも、是非秋のアレンジメントにチャレンジしてみては如何でしょうか。