こんにちは。
横浜 東京 神奈川の大きなドラマチックフラワーアレンジメント教室
ブーケット パフュームの相沢 知美です。
スタンド花、つぼ花など、大きなアレンジメントに使われるストレチアの花。
夏の暑さにも強く、花持ちが良い
そして、季節感に合っている事から夏に多く使われる花です。
この花はとても大きくダイナミックな花で生き生きとした力強さと
そして、架空の鳥を想像するような幻想的な姿。
そして、オレンジ色と紫色の花がとても華やかに演出してくれるとてもインパクトのある花です。
そこで本日は
【フラワーアレンジメント 作り方】花の向き、蕾を咲かせる。ストレチアの使い方、アレンジメントの作り方
と言うタイトルで
・ベストな表情を見つけるストレチアの花
・高低差でストーリーを作るアレンジの技術
・曲がったストレチアこそアレンジ上達への道に
・仏炎苞から花を引き出すストレチアの使い方のコツ
こちらの4つの項目をお伝えしたいと思います。
ベストな表情を見つける
ストレチアの表情は実に様々です。
例えば、
首筋(茎)からの横顔が綺麗なストレチアがあったり
真正面から力強くこちらを見るような表情であったり
花(紫色の部分)と萼(オレンジの部分)が右から見たほうが綺麗なもの、左から見たほうが綺麗な花があったり
その為、ストレチアによって一番綺麗に見える顔の向きを探してあげます。
そして、同時にストレチアによって顎を上げたように上を向いている花があります。
そんな花の向きにも注目をします。
高低差でストーリーを作る
例えば1月のレッスンでは3本のストレチアをご用意しました。
この時、高中低と高低差をつけて挿すと花に流れが出来ますが、
更に、花の向きを見極めるとアレンジメントに流れをつける事が出来ます。
そうすると、ストレチアに命が吹き込まれ、そこにストーリーが生れたようなアレンジになります。
では、何処に、どんな花を入れたら順番が良いのか解説しましょう。
まず、正面を向いたストレチアは一番下のポイントに入れるとアレンジにインパクトが生れます。
そして、少しずつ上向きのストレチアを選び一番上は勢いよく上を向いたストレチアが良いでしょう。
ストレチアはその花の大きさからとてもダイナミックな花です。
従って、花に命を吹きかけてあげると、今にも青空を飛びそうな
そんな躍動感を感じることが出来ます。
そして、もう一つ皆さんが活けていてきっと疑問に感じるのは「高さ」だと思います。
この高さは花と花が重なり合つてしまうと花の魅力も半減してしまいます。
そこで、ストレチアを活ける時は、花が重ならないように活けてみましょう。
曲がったストレチアこそアレンジ上達への道に
ストレチアは真っ直ぐに伸びた茎が魅力ではありますが
中には、曲がった茎をしたものがあります。
そのパターンは
《1》茎が左右に曲がっている
《2》茎が前後に曲がっている
では、1つずつお話をしています。
《1》茎が左右に曲がっている場合は、花を回し、茎が真っ直ぐ綺麗に伸びるように見える所を探します。
しかし、この場合「1.ベストな表情を見つける」でお話しをしたように花の表情もとても大切です。
その花の一番の魅力が横顔なら、その魅力を潰しては花が活きません。
このように、花の表情と茎の美しさこの2つの向きが反する時は次に高さを見ます。
茎が曲がっているとこが無ければ、もしくは目立たなければ「花の表情」を活かすことが出来ます。
例えば、切る位置を少し短くしてみる
花の「高中低」の位置を変えてみるなど長さを調節して使うと良いでしょう。
《2》茎が前後に曲がっている場合は、このまま挿すと横から見たとの奥行き感が複雑になります。
たとえば、本来は一番高い花は自然と奥行きは自然と一番奥になり、一番低いものが一番手前になります。
しかし、前後に曲がっているの花をそのまま挿すと一番高い花が一番前に来てしまったり
一番低い花が一番後ろに行ってしまうことがあります。
これでは、花が活きません。
では、どうしたらよいのでしょう。
それは、花を茎が曲がってる方向と反対方向に倒して挿すことです。
例えば、後ろにのけ反るように曲がっていたら少し前に倒しながら活けると花の位置は挿した位置に行きます。
これは、他の花でも曲がった花を挿す時のアレンジテクニックとして皆様に覚えていただきたいスキルになります。
詳しくお話をすると、
「この花と花の間に入れたい」と思った時は挿したところがポイントではなく
花の位置がポイントになります。
活ける時は手元を見るのではなく
花の位置を見ながら活ける
このような方法で後ろに反り返った花も欲しいポイントに花が来ているか目で確かめ、手元で前後左右の微調整を入れる
すると、思った通りの場所に花を活ける事が出来ます。
ポイントをもう一度言いますね。
花を見ながら指で微調整する事です。
皆さまのフラワーアレンジメントがとても良くなりますので、是非お試しください。
仏炎苞から花を引き出す
次に、ストレチアの花を開かせます。
先程からお話ししている「花の表情」「花の向き」はアレンジメントを華やかに演出するアレンジテクニックになりますが
もう一つお伝えしたいテクニックは「花を開かせる」事です。
バラや、ユリなどは開かくのを待つしかありませんが
ストレチアは、ちょっと手を加えれば簡単に開かせることができるのです。
それは、くちばしにみえる鋭くとがった所を「仏炎苞」といいますが、その中にはオレンジ色の「萼(がく)」、紫色の花びら、そして雌蕊と雄蕊が3個~5個ほど入っているのです。
仏炎苞の上部に切れ込みがあります。
そこから指で引き出し、更に萼と花びらなどを綺麗に広げてあげると花を咲かせることが出来ます。
もちろん、ストレチアの自らの力でも開きます。
ただし、南国の花なので、寒いところでは開花が遅くなります。
このようにして一番下の花を2.3輪広げてあげるとアレンジメントがとても華やかになります。
そして、花が1輪も開いていないストレチアがありましたら同じような方法で花を開かせると良いでしょう。
最後に、ストレチアをよりダイナミックに
そして、躍動感を出すもっとも効果的なものは
それは大きな葉です。
市場でストレチアを買うと葉も同時についてくることがあります。
その場合は、ストレチアの葉を花に添えるようにして使うと良いです。
葉の表面は汚れているので、一度拭いてあげると光沢感が出ます。
更に、ストレチアの葉はとても大きくかなりインパクトも強くなります。
イメージと違う、大きすぎて作るアレンジとのバランスが合わないという場合はアレカヤシも良く会います。
葉を丸めてみたり
葉の先を切ってみたりして使うと面白いアレンジが出来ます。
まとめ
如何でしたでしょうか。
読んで頂きお分かりの様にストレチアの花には様々なキーポイントがあります。
難しい感じるかもしれませんが、ストレチアを1度活けると様々な事を学べて知識も技術も深まります。
ストレチアのポイントは他の花でも同じです。
バラや、ガーベラを直角に活けて並べたい時
ゆりの花、蘭なども向きを見て活けます。
こんなに考えて活けたことない・・・と思うかもしれません。
しかし、アレンジが終った時は、作った作品をみて満足感をがまた一つ自信となります。
そして、フラワーアレンジメントの奥深さを「楽しい」と感じていただけるのではないかと思います。
最後に
1月はこちらのストレチアの花を使った大きな花のアレンジメントレッスンでした。
レッスンの概要
そして、ブーケット パフュームの生徒さんが作った作品を紹介したブログをこちらにご紹介します。
ここまでお話ししたように1つ1つの課題に向き合い活ける姿は皆さん本当に真剣でした。