こんにちは。
横浜市泉区 大きな花に特化した造形フラワーアレンジメント教室
ブーケットパフューム
本日は
【秋 実が付く枝物】秋の夕焼けのような鮮やかな赤い枝「唐胡麻」/フラワーアレンジメント教室 横浜 神奈川
と言うタイトルでお届けします。
夕焼け色の秋の赤い枝物
秋のフラワーアレンジメントをどんな印象の花にしたいか考えた時、秋の風情を感じる景色を切り取ったかのようなフラワーアレンジメントを作りたいと思ういました。
更に、そこから秋の景色を頭の中の記憶をたどると、どんな景色が広がっているか
秋の清々しい空。
遠くに見える太陽が沈んだ一日の終わりは、遠くの空まで赤く染まっているのが見えます。
秋の夕やけは夏と違い、とても柔らかく、そして虫の音色のBGMが少しずつ少しずつ聞こえてきます。
今回、皆さんにご紹介したい秋のフラワーアレンジメントに使いたい枝物は、そんな夕焼けの様に赤く染まった枝がとても魅力な枝物をご紹介したいと思います。
どんな花材を選ぶかがポイント
フラワーアレンジメントでは、どんな花、どんな色を使うかで、アレンジメントから感じる印象が大きく変わります。
今回の様に頭の中に秋の夕焼けをイメージして花を活けたい。と思った時はどんな花を選んだら良いでしょうか。
夕焼け色の赤い花を選びたくなりますが
秋の清々しい空、太陽が遠く、遥か彼方に沈んでいく秋の夕焼けを演出するには表現がいま1つ足りなく感じます。
もっと「遥か彼方まで続く夕焼け」で秋らしく演出するには、壮大な印象も欲しいと感じます。
そこで、今回皆さまにご紹介するのが「唐胡麻」とい枝物です。
この枝物は大変珍しく枝が赤く、とても鮮やかな色をしています。
そして、枝先には大きな葉が付き、この葉脈も赤く葉全体がほんのり赤く染まって見せます。
そんな赤く染まった枝物は、秋の夕焼けをイメージしたフラワーアレンジメントの花材としては最も最適ではないかと思い、使ってみたいと思いました。
他の枝物、花では感じる事も、表現する事も出来ない、唐胡麻ならではの魅力が詰まったこの枝物はとても好きな枝物です。
では、そんな大好きな唐胡麻の魅力を深堀して更にお伝えしていきたいと思います。
赤い実が可愛い枝物でもある
ミステリアスな実物
秋は収穫の季節と言われますが、花も同様沢山の花で溢れます。
そんな花と一緒に秋には沢山の枝物も出回り、花市場、花屋さんではとても賑やかになる季節です。
また、秋は沢山の果実が美味しい季節。
そんな秋の季節には実物を使ったフラワーアレンジメントで季節感を演出し
楽しさを感じるフラワーアレンジメントにする事が出来ます。
例えば、野ばら、鈴バラ、カラスウリ、キリなど沢山の実もの人気の実ものは沢山あります。
そんな中でも葉も枝も一緒に楽しむ事が出来るのが唐胡麻という枝物です。
1つの枝でこんなに沢山の魅力が詰まった枝物は秋のフラワーアレンジメントの花材としては最適です。
何故なら、枝につける実ものも可愛く、そして何処かスパイスも感じる個性的な実物と
大きく広がった葉もとても魅力が詰まっているからです。
では、まずは唐胡麻の実からご紹介したいと思います。
唐胡麻の実は変わった形をしていています。
全体をするどいトゲで覆われ刺々しい印象は他者から身を守るかのようなようです。
実がまだ若いうちは青くその置くに赤味を感じ、次第にこの赤さが増し、ピンク色から赤、そして黒くと時間の経過と共に実の色の変化していきます。
どの瞬間もとても華やかで、綺麗さの中にトゲがある。
花で言ったらバラの様なミステリアスな一面も感じる実物です。
紅葉の予感がする赤味のある葉
そして唐胡麻の葉も、枝、実に負けない大きな存在感と、そして魅力がつまっています。
それはなうっすら赤くそまった葉です。
紅葉が始まった深まる秋を感じるような印象を感じるこの唐胡麻の葉は、秋のフラワーアレンジメントにピッタリで
特にまだ紅葉の季節には早い9月のフラワーアレンジメントの花材として唐胡麻を使う事で
秋の紅葉の一歩手前。というこれからの季節が楽しみに感じるワクワク感をお届けする事が出来ます。
豊かな秋には、花も沢山の色を重ね
美しい秋が始まるワクワク感をこのアレンジメント1つで表現する事が出来たら素敵ですね。
竹の様なオリエンタルさと華やかさがある枝
この唐胡麻の枝にも魅力があります。
それは、竹の様に節のある枝です。
枝は真っ直ぐと太く、まるで赤く染めた竹の様です。
そんな枝の姿からオリエンタルな印象も実物のミステリアスな印象と重なります。
この唐胡麻の枝は他の枝物にはないミステリアスでオリエンタルな世界観を作る事が出来るのが魅力だと思います。
唐胡麻とはどんな花
では、唐胡麻とは一体どんな枝物なのか。原産地、花言葉、そして水あげ方法と言った植物の基礎知識を深め、フラワーアレンジメントに活かして見ましょう。
《原産地》
中国各地。北アフリカから中央アジア原産
《別名》
「ヒマ」とも言われている。
《種油の利用》
実からなる種は円滑油として工業用の油に利用されます。
《出回り時期》
夏から秋(旬は9月)
また、葉の日持ちからしても暑い夏より、少し涼しくなってきた秋に使う事が好ましく感じます。
《花言葉》
魔よけ、いつもそばに
花言葉の「魔よけ」は古代エジプトで病気になるのは悪魔が体内に入り込んだとされ、体内から追い出すために強い下痢剤として唐胡麻の種から作られる「ヒマシ油」が使われたことが由来です。
「いつもそばに」の花言葉は花と実が一緒になる事から言われたと推測されます。
《水あげ方法》
葉が水下がりしやすい植物の為、しっかりと水揚げをする事が大切です。
そのため、湯上げをして、茎の中の空気を押し出し、水を沢山吸わせてあげてください。
また、みず上げの時は葉を新聞紙で巻く、更に場合によっては霧吹きをして葉に水分を与えて巻くなど工夫をする事が唐胡麻を長く楽しむ為のコツです。
唐胡麻の生け方のコツ
唐胡麻を使った秋のフラワーアレンジメントをご紹介します。
こちらのアレンジメントは、大きな枝と葉を引き立たせる大きなフラワーアレンジメントで活けた花です。
作品はフラワーレッスンで生徒さんが作ってくださったアレンジメントです。
唐胡麻の鮮やかな赤い枝がとても印象的なフラワーアレンジメントになりました。
また、唐胡麻をアレンジメントに使う時のコツをお伝えします。
唐胡麻の葉のボリュームに個体差がある為、少ない本数を活ける時は1本1本の葉のボリュームを見て全体的にバランスをとる必要があります。
また、葉の付き方も外向き、内向きと個性があるため、葉の向きで外に広がったアレンジになったり、
中心に華やかさを魅せる事を意識したりと葉の向きも読みながら丁寧にアレンジする事が唐胡麻を使う時のポイントになります。
今回、唐胡麻を使った秋のフラワーアレンジメントでは、アレンジの下に秋の花、ダリア、ケイトウをアレンジし
その上にはススキ、コスモスがフンワリアレンジし
まるで秋の夕日に花が照らされた様な風景を感じるフラワーアレンジメントになりました。
素晴らしい自然豊かな秋の景色を切り取った。
唐胡麻を使う事で風情を感じる秋らしいフラワーアレンジメントが出来上がました。
秋は枝物でアレンジメントで季節感を
本日は唐胡麻の枝物を秋の夕焼けを演出するフラワーアレンジメントの花材としてご紹介してきました。
他にもこの珍しい赤い枝、刺々しい実ものなどから何処かエキゾチックでミステリアスな印象を感じるのは私だけでしょうか。
私が活け込みでホテルのロビーなどに花を飾る時は秋にはよくこの唐胡麻を使いました。
少し暗い館内にこの唐胡麻の赤い枝、大きな葉は非常に映え、オリエンタルな非日常的な空間が生れました。
とても、その印象が好きでよくこの枝物を使った記憶があります。
他にも、工夫次第ではハロウィンのアレンジメントやフラワー装飾などに使ってみたら素敵な唐胡麻の世界が広がりそうでこの唐胡麻の可能性にワクワクを感じています。
残念ながら、葉は水落ちが早く、何日も、何週間も長持ちする枝物が多いなか、この唐胡麻だけそう長く日持ちはしません。
そう思うとこんなに美しい枝に寂しさを感じます。
しかし、唐胡麻の魅力、唐胡麻から感じる世界観に唯一無二の独自の物だと思うと唐胡麻の価値を他の枝物と同様、もしくはそれ以上に高く感じます。
唐胡麻の美しさは儚い物ですが、この枝の美しさをこの目と心で見て感じる事は秋をより豊かに過ごす事にもなります。
是非、一度、皆様の秋の1ページにもこの唐胡麻を使ったフラワーアレンジメントを描いてみてください。